軒天のケイカル板試料採取
脚立による採取となりますので、二人作業とします。 上を向いての一人での採取作業、片手にスクレーパー、もう一方の片手にトレーを持った姿勢での採取は、バランスが取りにくく危険です。私は無理なく刃先が建材に食い込むように、片刃のチゼル(のみ状のもの)とハンマーを用いています。硬い表面のスレートでも食い込んでくれます。口元での作業になりますので、保護マスクを忘れずに装着しましょう。状況によっては、周りへの飛散防止のための養生とHEPAフイルター付き真空掃除機での吸い込みを行いながらの試料採取が必要になる場合があります。
ケイカル板第1種は、たいへん発じん性が高く、とても危険な角閃石系のアモサイトを含有している場合があり、今回の法令改正で特別作業措置が義務付けられた建材です。 そのため試料採取は、石綿アスベストが含有しているかもしれないことを考慮して、適切そして安全に採取作業をすることが必要です。
私の試料採取道具
改修工事の分析試料は、採取跡の補修と周囲への飛散リスク等の影響を考えると、できるだけ少量がいいです。試料採取量を分析機関と相談して、刃先幅24mm片刃のチゼルを選定しました。ノミでもいいですが刃こぼれするともったいないです。
このような頑丈な刃先のチゼルでも、分析採取のために、コンクリートの下地まで削っていますと刃先が丸く返ってしまいますので、ダイヤモンドヤスリで刃先の返りを調整しています。